奇形
私は札幌の郊外、月寒(ツキサム)という所で生まれ育ちました。
クラーク博士像のある羊が丘展望台や今では札幌ドームがある地域で、
土のにおいや風のゆらぎや牧草や林の緑が私にはちょうど良い環境でした。
両足の人差し指と中指がくっ付いて生まれてきたので、幼い内にかい離する手術
をしました。そして両手の小指が関節から内側に曲がっています。
人によって目が大きかったり鼻が高かったりという身体的な特徴だと思っていた
ので、子供の時からこれらの奇形は全く気にしていませんでした。
そして私が五歳の時、一つ下の弟が脳腫瘍で亡くなりました。