祖父のこと
私は完璧におじいちゃん子でした。
札幌の自宅の隣に父方の祖父母の家がありました。
自宅の目前は野球場三つほどの野原が広がり、時折り牛や馬が放牧されて
いました。
裏は他人様の畑になっていて、山ブドウの木で仕切られていました。
秋になると酸っぱい山ブドウをつまみ食いしたものです。
両親は朝から晩まで働いていたので、祖父母が面倒を見てくれました。
冬には餅つきや雪まつりに、春には近所で一番大きな鯉のぼりを上げてくれ、
夏には大通公園でトウキビを食べ、秋は一緒に冬支度をした思い出があります。
おじいちゃんは私が高校一年の時、がんで亡くなりました。
初めは、側頭部の皮膚がんだったように思いますが、はっきりとしません。
ただ、放射線治療をした側頭部がケロイドになってしまい、それが辛そうでした。
それがどこかに転移して亡くなったのか、直接の原因は分かりませんが
可愛がってくれた祖父もがんで亡くなりました。